ホンダ シルバーウイング


初代フリーウェイ以来、ずっと仕事でホンダの中型スクーターを使っています。
フォーサイトの使い勝手、旋回性能にかなり満足していたのですが、高速道路で少し辛い(乗り手の問題)、リヤがフォーサイトだけ片持ちサスのため、若干癖が出る等の理由から、私が乗っていた方ほフォーサイト(もう一台父が乗っていたフォーサイトがあります。これは今も愛用しています)と入れ替えでフォルツァを導入しました。
フォーサイトでフロントが12インチになり、テレスコピックになり、フリーウェイとは別次元だと思っていたのですが、それをも上回るシャーシ性能でした。
しかし、ホンダの250ユニットがフルチェンジの度にマイルドになるような感じがあり、また高速道路の速めの巡航でやはりパワー不足を感じていました。
ヤマハが500のツインを出すという噂がでて、写真が出回り始めた頃ホンダが600を出す話を聞き、父の「ホンダの大きいのが出たら乗り換えるわ」という思いが買い換えの動機となりました。

雑誌のレポートなどを読んでも、未体験のVベルトATの600ツイン。しかも車重はアフリカツインより重い。このクラスくらいになるとロワブラケットだけで支えるテレスコピックよりもっと革新的なFサスの提案があっても良いのではないかとも思いますが、フォーサイトと共存する事を前提に、おとなしく静粛に走ろうとオーダーしてもらったのですが、当初かなり生産量不足があり、だいぶ待ちました。

2001年7月初旬、やっと入荷です。ガンメタでもいいかなと思っていたのですが、普通のシルバーです。
ほんとにおそるおそるの試乗。が・・・
乗ってみると、スイングアーム式のリヤサスのメリット(エンジンが動かないだけで決して軽くはないのですが)がはっきりわかります。
広島市内は路面電車が走っているのですが、普通は軌道を通過するときにシートの突き上げやフレームの動きを感じるのですが、この車は見事に後輪が追従します。これはかなり快感です。
ステップで身体を支えにくい(私はシートへの荷重を優先するため、足をフロアの後ろの方に置く原付乗りはしません)(大昔これで大転けしました)スクーターの場合、長距離ではこの突き上げがもろに腰に来ます。(アメリカンに乗らなくなったのもこれ)この現象が皆無です。

さすがに座りっぱなしのスクーターですので、長距離を走ると通常のオートバイよりもお尻は痛みます。しかし、これは本気で長距離にも使えそうです。


こんなスクーターです

動力性能

操縦性



気になるポイント



1年間乗ってみて・・・




チケットボックス(右側)の蓋に関するトラブルのクレーム処理について



600ではありますが、あくまでもスクーターです。しかしスクーターだからこそ経験できる世界もあります。同じ道を走ってもスクーターだけには見える視点というものがあります。この楽しさを維持して、市街地の使い勝手も兼ね備えて、高速道路で余裕をもって巡航できる事ができたら。

そんなスクーターです。
追い越し車線で4輪にあおられ、不愉快な思いをする事も減ります。いつでも前に出られるという心理的余裕がゆったりした巡航へつながります。

スクーターではありますが、意識の上では600クラスのロードモデルと同じ事です。それがさり気なく扱えるなら意外な可能性があるかもしれません。

けっこう気に入っています。
慣らし運転で宍道湖まで400キロほど走ってしまいました。

でも・・・ ABSモデル出そうですね。



スズキのスカイウェイブ650にも試乗しました。が・・・これはもうステップスルーのツアラーと言った方が良いですね。
剛性十分のフレームに足まわり、出足はシルバーウィングよりも穏やかでスムーズ。おそらく燃費はスズキの方が良いでしょう。
仕事の足としてスクーターらしく使うなら、シルバーウィングの方が少し使い勝手が良いような気もします。

一度シルバーウィングで高速を使った長距離もテストしてみたいですね。




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