スタッドレスタイヤ
雪道はあまり得意では無さそうな55扁平タイヤを履くポロですが、小さい2BOXならしっかり前輪への荷重がかかるためか、無理をしなければ雪道でもなかなか健闘してくれます。
この車が履いているのは 185/55-14 なる非常に数少ないタイヤです。日本仕様のAT車のみブレーキ径を大きくするため本来13インチのファットなタイヤを履いていたものをこのような扁平タイヤにしているようです。
納車の年の年末にはスタッドレスタイヤを入手していたのですが、純正タイヤのミシェランでも同一サイズはありません。BSのブリザックMZ−01に唯一合う物があり、BSのタイヤ館にて入手しました。
今年の冬まで冬季に履き替えることはあっても、本格的に雪道を走ることは少なかった(レガシィを使っていた)のです。
実は、秋に県北を仕事で回っていた時期にフラットな林道を走る事があり(走りに行った)、案外サスアームの支持剛性が高く挙動が安定している事を発見していました。
リヤサスがツイステッドビームアクスル(ようするに限りなくリジット)であることがあまり好みでは無かったのですが、スペックの割にこの車はFFのくせに後輪がしっかり踏ん張ってくれます。
絶対比較では通常のストラットなりセミトレーリングなりの独立懸架が良いのでしょうが、箱がしっかりしていて動く方向が正確であればなかなかの性能を見せてくれます。
この事でちょっと希望を持っていたのですが、1月に久しぶりに中国地方も大雪に見舞われ、山間部に用事があったついでにスタッドレスでのテストをしてまいりました。
結果的には55扁平でのデメリットはあまり感じられず、小さい2BOXゆえに、しっかりとフロントの荷重がかかってくれるためFFでありながら登坂でのスリップも少なく、変なところでアンダーパワーが功をそうします。
レスポンス自体はかなり良いパワーユニットですのでアクセル操作に素直に反応してくれます。
雪道に慣れてはいませんので、通常のペースでしか走れませんが、極端な挙動変化もなく、4輪駆動車よりは修正舵が忙しいくらいでなかなか楽しく走ることができます。
中国山地の雪は、温度が低く無い割にかなり特殊で、食べかけたかき氷の様に、乗った氷ごと滑っていく事もあるのですが、軽自動車の4輪駆動がベスト・・といわれる環境でもなかなか扱いやすい車です。
雪の重みに耐えかねたワイパーアームが途中で緩んでしまうトラブルもありましたが、車載工具の13ミリスパナでまともに増し締め出来ない構造で困ったりもしましたが、応急処置はできました。
通常の安価なものでもメガネレンチのセットを足して置いた方が良いでしょう。ドイツ車とはいえ、最近は車載工具減っています。
しかし無理は禁物です。通常のFF車は操舵時にトラクションを失うと遠心力に従って膨らむか、路面の低い方に流れるしかありません。スタッドレスだけでは路面によっては当然十分ではありませんが、ノーマルタイヤの駆動輪だけにチェーンを装着する事はFFの場合逆に不安定にもなりかねません。ABSを過信することなく、タイヤの選択は安全を優先致しましょう。
2001/01/15
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