ALIGN RC T-REX 250





モーター:キット付属 アウトランナー 15tピニオン > スコーピオン 250用アウトランナー 15Tピニオン
バッテリー:ウェイポイント870mah3セルリチウムポリマー > ハイペリオンG3 850mah3セル(25C)
ESC:アライン キット付属 15A
受信機:双葉 R-146ip > 双葉 7ch 2.4ギガ
サーボ:アライン コンボセット付属デジタル*3(スワッシュ) ハイテック 専用デジタル(テール)>スワッシュサーボを双葉S-3156に変更
ジャイロ:ハイテック


ALIGN社が発売した250クラス小型電動ヘリです。
450や600では世界レベルで定評のあるメーカーです。このサイズはGAUIの200SEなどが定評がありますがアラインも開発中という事で楽しみに待っていました。
日本での発売は10月中旬という話がかなりずれこみ、松山のワールドモデルさんに入荷した1機を幸い11月に入手できました。松本さんにはお世話になりました。

キットの箱は嘘のように小さな箱で、450のキャビンが入る程度の大きさです。
ヘッドは大半が金属製パーツとなっており、このサイズではユーザーが多少修正する必要がありますが、そんな事は全く不要なくらい高精度な加工がされています。

ネジ類は2ミリのものが最大、ほかは1.4か1.5ミリらしき専用のもの。付属の六角レンチを使います。トルクかけすぎない様に慎重な組み立ては当然の事です。

こういう小さな機体は安価なためか、入門者から中級者でも扱えるかのように大きな誤解を日本ではされますが、間違ってもそういう機体ではありません。
GP機や通常の電動ヘリがかっちり組めて、調整できて、フライトできる事が前提となります。





製作 
ヘッドやテール周りはメーカーで組まれています。一度ばらして組み直した方がいいのですが、なぜかねじロックがてんこもりの箇所があり、分解が難しいところが数カ所。
この機体、一番大きいビスが2ミリという機体ですので、大半は1.4ミリくらいの6角頭ボルトで組まれています。
付属の専用ドライバーはありますが、無理して締めたりゆるめたりすると一発でなめます。

必要に応じてロックタイトも併用しますが、チューブからそのままビスに塗るのではなく、爪楊枝などの先に少し塗ってビスの先端に気持ちだけ付ける程度で良いと思います。

私の機体では、メーカーでの仮組の段階でネジロックが過多だった部分があったようで、何カ所かはビスの頭を精密なペンチで挟んで回し、無理な箇所はそのままにしました。
予備のビスがたくさん入っていますが、万が一ネジ穴の中にビスが残った場合非常に悲しい事になります。

フレーム部分はサーボ取り付けのため、一度ばらし、はめあわせの修正をして組み直し。間違っても、「これくらいでいいだろうとか」「大丈夫」はあり得ません。
T-REX450や600の精密スケール機という感じで、楽しく作業できます。
トルク管理はこのサイズでは当然のことです。

スワッシュ周りのサーボはデジタルのミニサーボが付属しています。ジャイロは小型を優先しハイテックのものを使いサーボも専用のデジタルを使いましたが、GY401も使える様です。

ボールリンクは小さなものですが、よくなじませます。
未だに「とばしていたら馴染む」などという地域もありますが、良い機体が作りたいのなら馴染ませます。
専用のリンクトリマーなどはありませんので、精密な小型ペンチで様子を見ながら馴染ませます。

機体はホーネット2に近いサイズとなります。
バッテリーはアラインの専用品があるようですが、手持ちのハイペリオンの800は幅が広すぎキャビンと干渉、ウェイポイントの870の3セルが載りました。

メーカーデータで、ホバリング5A以下、3Dモードで11A程度とありましたので、40ミリダクトだとちょっと力不足なバッテリーでも問題ありません。
バッテリーはけっこう限られるかもしれません。

スワッシュサーボのホーンにはリンクのボールがつきますが、ボール台座をねじ込む前に付属の予備ビスでネジ山を軽く作っておくと真っ直ぐ台座が付きます。

アンテナはスキッドにちゃんとアンテナホルダーが成型されていますので、付属のパイプを通し、まともなアンテナ処理をしましょう。
小さい機体だからと適当に巻いたりするケースがありますが、ろくな事にはなりません。

こういう部分も含めて初心者用の機体ではありません。



初期設定
説明書にしっかり従い、ホバリング・アイドルアップ1・アイドルアップ2(540用)・アイドルアップ3(背面用)・ホールドを設定します。
基本的に600と同じようなアラインの機体によくある設定となります。
通常のエンジン機になれている方は、ホバリングモードでのスロットルとピッチを調整し、スティック位置が50%からちょっと上でホバリングできるように(回転やピッチはキット標準設定を参考)されたほうが違和感が少ないと思います。

最近のこういったひっくり返り専用ヘリはアイドルアップ1の様な設定はあまり重要視されませんが、説明書の指示通りより少し回転が上がるような設定にしておくと上空で楽かもしれません。
この機体はT−REX600の標準モーターでの標準設定の様に、回転が先行して極端に上がらなくても速度にのってくれて登ってくれます。

舵はしっかり入るので、好みに応じて各フライトコンディションでの舵角設定をします。機体が小さいので、上空モードではエキスポをセンター付近を少しゆるめにしたほうが飛ばしやすいかもしれません。

舵はしっかり入る機体です。

ESCはキット指定のセットで使います(私はガバナーモードを使いません)(オートローテーションも気まぐれでするから)
質素な標準ESCですが、実はBECの電圧をリニアに設定できます。
セッティングモードの最後で、スロットルのスティック位置に応じて5Vから6Vまで設定可能です。この機体で使っているハイテックのジャイロは5.5Vまで対応しますので、それより少し低い程度の位置で設定しておきました。
ジャイロだけ電圧下げて使うのならスワッシュサーボは6Vでも良いのかもしれません。

この機体、説明書は全部英語なので辞書片手にしっかり読む必要があります。専門用語が出てきますので普通の辞書では十分理解しずらいかもしれません。



フライト

当初、自宅の駐車場で調整していました。アラインの他の機体と同じく、非常にスティックへの反応が良いです。
ブレードは付属の樹脂成形のものですがバランスもそこそこ良く、良い感じで回ります。

ブレードのドラッグボルトはネジロック併用で締め込むだけの固定ですが、私は後でブレードグリップのネジ山を2ミリのドリルで通し2ミリのナイロンナットを使った固定に変更しました。
標準でちょっと重心位置後ろ目ですが、今時の機体はこれくらいで普通だと思います。
マストの前でないといけないとか コマジャイロやそれ以前の定説とは少し違っています。
同様の理由で、ジャイロ感度はスイッチで別個にノーマルとヘディングロックを切り替えるとかいうことより、フライトコンディションに応じて適切な感度を設定して使う方が飛ばしやすくなります。
(そのための機能が今時の多機能送信機にはあるのですが、昔の設定に対応する事もできます)
ハイテックのジャイロでは感度はそれぞれのコンディションで最大程度まで上げ、舵の感覚は舵角で設定するようになっています。

上空調整は、風があるとかなり厳しいのですが、このサイズからは想像できないくらい悪条件でも正確な反応をします。
飛行中の機体の周りごと吹き飛ぶ様な突風に翻弄されても操舵の反応に悪影響は出ません。強風の風下側の旋回でも予想外の沈み込みは起きず、しっかり追従します。

相当に素性の良い機体であることがわかります。

穏やかな風での調整でトリムはそこそこ合いました。嘘みたいな話ですが、ピッチングは皆無。600のスケールモデルの様にしっかりした操舵感覚が楽しめます。
そこそこ速度も伸びてくれますし、登る力もありますので大きなループが可能です。操舵感覚はあくまでもリニアで、このサイズにありがちな心細い怪しい領域が全く感じられません。

非常に良いです。打った分だけ動き、それ以外の動きはしません。
機体サイズがサイズですので、思ったほど遠くに行ってるわけではないのですが、静粛かつパワフルなフライトが楽しめます。

相当にお気に入りの機体となってくれました。

今のところキットや予備パーツの入荷が十分ではないのが残念です。ヘッドのダンパーの耐久性もまだ不明ですが、パーツがしっかりそろうことが望まれます。

2008/12/03

補修パーツなどの入手がなかなか難しいのですが、模型店に純正カーボンブレードが入荷し、装着してみました。
バランスもそこそこ良く合っていて、補正もわずかで済みます。

ノーマルの樹脂ブレードで上空ピッチもトリムもだいたい合ってきて良く飛んでいるのですが、カーボンブレードに交換し、ピッチがより正確になっているように感じます。
スロットルカーブはそのままですが、アイドルアップ1(上空1)での回転の伸びも良くなり速度も向上しています。操舵の反応もより正確になり、飛行中の姿勢が小ささのために見えにくい事をのぞけば大変良く飛んでくれます。
アイドルアップ3(3Dモード)での操舵反応も良く、大きさの割にしっかりした動きをします。

ノーマル樹脂ブレードでも良く飛びますが、カーボンブレードに交換するメリットはかなり大きいようです。
良く飛ぶヘリです。

2009/01/03

ジャイロの搭載について
知人の機体で、ジャイロ感度をどう調整してもハンチングが出るというケースがありました。
この機体は下側のサブフレームでジャイロマウントプレートを挟んで固定していますが、加工精度の問題で組み合わせによってはジャイロマウントプレートが少しがたつく事もあるようです。(FRPプレートのプレス加工なのでこれは仕方ありません)
後々の分解組み立てに少し問題は出るかもしれませんが、この組み合わせ部分を瞬間接着剤やSUなどの接着剤で固定し、ジャイロマウントプレートがしっかり固定されるようにしたほうがトラブルが防げると思います。
テールピッチコントロールのストロークは大変に小さいので、テールピッチのサーボホーンは極力内側を使います。
サーボホーンは、ジャイロのノーマルモードでニュートラル時にボールの位置が必ずロッドに対して90度であること、飛行調整でホバリング時(ノーマルコンディション)にラダートリム補正無しでテールが止まる位置にロッドの長さを調整してかっちり合わせること、などは大変重要です。

安価な小型機なので・・・ という発想はこういった機体にはやめたほうが良いです。

専門誌などで、「舵残りが」云々の記事がありましたが、ボールリンクの調整(馴染ませ)を完全に合わせていれば問題になることは無いと思います。

最低限500クラスや600クラスの電動ヘリが完全に調整できてフライトできる技量は必要です。
また、説明書の読解不足によるトラブルも多いのですが、一応海外の機体ですので、常識的範囲で英文説明書にはっきり書いてあることを理解できる程度の語学力も必要です。
(要所は専門用語なのでヘリ経験がしっかりあれば拾い読みでも理解できます。 読まないのは論外です)

2009/01/05


2.4ギガに変更

アンテナの配置で当初悩んでいたのですが、モーターその他の手直しのついでに2.4ギガ仕様に変更しました。
送信機は飛行機ですでに使っている双葉のFF10です。
ヘリ用機能としてはFF9より格段に便利となり、各コンディション毎の設定も実質問題無い物となっています。
FF9ではノーマルモードでのトリムからのオフセットという形で上空トリムが設定されましたが、FF10ではノーマル アイドルアップ123 ホールド で夫々独立してトリム設定とD/R設定が可能です。
ジャイロ感度も各コンディション毎の設定が可能です。双葉のジャイロのニュートラル補正動作の様に短時間に数回ノーマルとAVCSモードを切り替えてリセットという事は14MZなどの様な設定はできませんが、地上静止時での設定ですので、プログラムミキシングのオフセットで設定は可能です。
スティックが圧倒的に操作感が良い、電源入れてからの立ち上げが圧倒的に早い、というメリットはサンデーフライヤーには14MZより大きいと感じます。
2.4ギガ専用モデルのFF10ではさらにスワッシュリング機能も追加されていますが、ややこしい3Dをしない(できない)のなら違いは気にならないです。

受信機は双葉の7chの物。8chの方が処理速度が速いという話ですが、私のレベルでは違いは感じられません。
アンテナは元のアンテナパイプを前後のブレースの間だけ残し前後方向に1本。後ブレースの横へ90度ずらせて1本という構成。

機体は今回の改修でマストベアリングのホルダーを純正オプションのアルミ製に変更。
マストベアリングとスワッシュにスーパーゾイルスプレーを気持ち吹いておきました。 実車の2輪や4輪では定評あります。

モーターはスコーピオンから発売されている250用に変更しました。ピニオンは15Tのまま。一応純正ESCで容量は問題無いという話です。
バッテリーはアウトレージの物を使っていましたが、小型のダクト機で好結果だったハイペリオンのG3シリーズ 25Cの850mah3セルに変更。

初期調整フライトでは非常にパワフルかつ安定した飛びとなりました。
アラインの純正デジタルサーボはニュートラル精度に少し不満があったのですが、パワーが増えたためか2.4ギガになったためか不明ですが違和感が減少しています。
回転数は圧倒的に上がります。スロットルカーブは大幅に変更しました。

大変満足のいくものとなりました。250クラスでこれだけパワフルなら何も不満は出ないと思います。

2009/07/08


SE仕様と旧モデル
海外で先に発売されていた250のSE仕様が日本にも入ってくる様になりました。もう一機作ろうかと思ってましたがメンテや調整を考え、1機で継続。

SEになって何が変わったのか当初あやふやだったのですが、パーツが揃って来て少しわかりました。
一番大きな違いはヘッド回りと思います。

他は

というあたりが大きな違いかもしれません。

旧版をSEの好みのパーツに変更していくのはそんなに難しいものではありません。

秋頃からアライン製のF3C機風ボディーを載せて飛ばしていました。上空での視認性が上がり飛ばしやすくなったのですが、表面のクリア層が少し厚くその割に食いつきが悪いようで意外に早く劣化しました。
テールドライブベルトの交換などのメンテが少し面倒になるため、09年の暮れに純正キャノピーに戻しました。

送信機にFF10を使っていましたが、14MZも2.4Gの送信機モジュールを導入したので14に変更。送信機の立ち上げが緩慢ですが、ちまちま設定して遊ぶには便利です。

ホバリングからアイドルアップに入れて上空を走らせる時100%パワーで加速させていたのですが、スコーピオンのモーターを使う限り、60%位で抑えていても十分な速度が得られます。
これくらいでコース維持して負荷がかかったときにフルまでパワーを使うようにすれば狭い範囲で正確に飛ばせるようになりました。
フルパワーで走らせればあっという間に姿勢が分からなくなるくらい遠くへ行きますので、抑え気味の方が良いようです。

テールのドライブベルトはケブラーを使った強化版も市販されているようですが、純正ベルトも安価で入手が確実ですので、ベルトの横に黄色い繊維がほつれはじめたら交換というものでも良さそうです。(放置しておくと切れたり絡んだりします)

懸案だったスワッシュサーボは2010年の正月に双葉のS−3156に変更しました。450に適合するスペックのもので250にはオーバーですが微細な動きの追従はアライン純正よりはるかに正確になり飛ばして気持ちよい反応となりました。

2010/01/06












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