工 房しろくま


小型電動飛行機の部屋


OK模型 アルティメイト10電動化

モーター:タマゾー 222012d Kv1200
バッテリー:TP 2100mah 3celll
コントローラー:ハイペリオン Titan30A
受信機:双葉 146ip
サーボ:GWS NARO+BB *ラダー・エレベーター  サンダータイガー(ACE) C1016 *エルロン
重量:820グラム(くらい)


OK模型 Vプロダクトの10ARF機です。 発売当初にE-Tecの1200リポを3S3Pなら飛ぶのではと思い、電動化を前提に購入していましたが、その まま家で眠っておりました。
元々10もしくは電動(ワッテージの青いのはほぼ同じ物)で設計された可愛らしい小型アクロ機です。
いつのまにかタマゾーカラーでOKからも電動版が出ましたが、最近の400クラスモーターの充実とOKのモーターマウントが簡単そうだったこともあり、手をつ けたらあっさりと完成しました。

改装ポイント

OKのモーターマウントを使うため、元のエンジン用マウントは軸線とスラスト角度をチェックし切り落とします。
カウルを当ててみてて思ったのですが、元のエンジン用マウントは3ミリほど(マウントベニヤ1枚分)上にずれている様です。不思議に思ってOKの電動版の写真 を良く見てみると私のエンジン版キットがずれている様です。
エンジン載せるなら3ミリベニヤを枕に挟んでしまえば修正できますけど、カウルをかぶせないで作業すると後でびっくりします。

元のエンジンマウントは瞬間?とおぼしき接着剤で接着されていますが、接合面にカッターを当てて力をいれてやるとあっさりと剥がせます。
(エンジンでそのまま組んで大丈夫なのじゃろか???とは思いますけど)
加工は簡単で楽です。
ダウンスラストは防火壁に垂直に付ければ適正値となるようですが、サイドスラストは防火壁に対して2度ほどついていますので、3ミリベニヤ2枚に2ミリベニヤ 1枚を重ねてドーナツ状に加工したモーターマウントの取り付け台を作ります。
OKのモーターマウントの直径に合わせ、片側を2ミリ落とせばだいたいのスラストは合うようです。
モーターマウントは爪付きナットを埋め込んで通常のビスで固定したいところですが、アウトランナーモーターですのでシャフトが曲がるとかモーターを交換するよ うな事が無ければ取り外しの機会はそんなにありませんので、ジャンク箱から3ミリのタッピングビスを探して固定しました。

MPjetの40ミリアルミスピンナーを使う場合には、これでモーターのシャフトは良い具合になります。


バッテリーハッチは元々タンクハッチとしてエンジン仕様でも分解式になっていたようですが、私のセットでは最初から接着されていました。
しかしここもカットラインをしっかりと決めてカッターの刃をいれてやると簡単に分離できます。
蓋は2ミリバルサで作り直しオラカバのピンクを貼りましたが、色は微妙に違う様です。

バッテリートレーは2ミリ航空ベニヤでベルクロの幅で作ってやります。機首側に3ミリバルサで枕を作ってやり後はタンクマウントにそのまま接着です。ベルクロ が剥がせる以上の強度は必要ありません。
元々のエンコンサーボベッドもカッターで取り除いておきます。
バッテリーハッチはごく簡単な構造で爪が出入りできるようにしておきます。

後は説明書に従い普通に作れば主翼は左右接合の必要がありませんのであっさりと仕上がりますから、下翼を胴体に付けて尾翼の水平垂直をしっかり確認して作って もあれよあれよと仕上がります。
下翼は3.5ミリビスで固定となっていましたが、胴体の受け側へ3ミリの爪付きナットを埋め込み、主翼側へ金属ガイド(内径3ミリのアルミか真鍮パイプで良い です)を作ってやって3ミリビスで止めます。
ホーンはキット付属の物よりQRPやテトラの良い物を使う方が気持ちよく仕上がります。
リンケージはキット付属のクイックキーパーは使わず、エレベーター・ラダーにはZ曲げの一発位置決めでアジャスターやストッパーは使いません(余分なトラブル 防止)
エルロンはこのクラス定番のテトラの0.8ミリロッドアジャスターを使いますが、先だけ金属製0.9ミリピンのアジャスターに変更します。サーボホーン側はZ 曲げ。
このような小型機では市販のZベンダーでは曲がりが大きすぎるのですが、工具屋さんで刃先が平行で精度のしっかりした先の短く幅の狭いペンチを一つ奮発して購 入(そんなに高価ではありませんが)しておくと1ミリ以下のピアノ線なら正確にZ曲げが可能です。

キャノピーのラインは黒ではなくて白のシートを使って作りました。ネジ穴も開いてますし大まかなカットも済んでますので楽ですが、なんもしてないほうが合わせ やすいかもしれません。キャノピーはビス止めですので後でパイロット乗せられます。

翼間支柱はちょっとだけ修正が必要でした。主脚は良くできた構造のスパッツが付属してます。尾輪はOKの大好きな可愛い小径スポンジを使いますがホイルストッ パーのかわりにベニヤの小片を瞬間で止めました。尾輪のピアノ線はラダーに接着するときにナイロン糸を併用して縛っておきます。

そのまま作ってバッテリーを防火壁いっぱい前に載せて重心は合いました。飛行状態で全備重量820グラム位。


MPJetの40ミリアルミスピンナーがぴったりと付きます。
ペラは最初APCの8*4Eを使いましたが、進角標準(自動進角)設定で全開でも12Aちょっとしか流れていません。
もう少し負荷かけても大丈夫な様です。

芸が無いと言えば無いですが、ギヤダウンでギヤ比やペラ選択で思案してた事を思うと400クラスのアウトランナーモーターは使いやすく電気を喰わない割に(無 理させると嫌がりますが)そこそこのパワーが出ます。


フライト
 あ・・タイヤがもう汚れてる。
完成した翌日にちょっと風がありましたが調整フライトに行ってきました。
組んだままで車の助手席に乗ります。持ち運び便利です。
8*4Eペラで延々と垂直上昇というパワーは在りませんが、私のレベルでは十分なパワーがあります。
舵の動作チェックを済ませ(製作中はいろいろと思いこみやら勘違いがありますので最終チェック)おもむろにタキシングを始めます。
それほど変な癖は無く素直に走っていき、あっさりと離陸しました。
エルロンが多少ずれていたようでトリムを数ステップ調整しました。主翼取り付け角は標準のままですが気持ちダウントリムが必要でした。
風が強い事もありますがそれほど速度は伸びません、かといって向かい風で抑えられるわけでもなく上昇力も普通にアクロをするには十分です。
ループも大きなものができますし昇りと下りの速度差もそれほど出ません。
スピンも入りが急激というわけでもなく、抜けも余分なおつりはなく40ピッツの様な過敏さは全くありません。
ナイフエッジでややエレベーター方向の癖がありますが、わずかですし浮きも良いです。ラダーも良く効いてます。

エルロンサーボの取り付け位置がエルロンホーンに対して少し高く、ロッドの角度がけっこうついてしまうため差動が大きくなってしまいますが、ロール軸に大きな 悪影響は無いようでした。下側エルロンだけでもこのクラスなら問題ないのかもしれません。
気になるようならフィルム剥がして翼端エルロン上下連動で2サーボにして癖取りをしてしまう事も可能ですが、手軽に楽しむという点では純正で問題無いようでし た。

良く飛びます!変な癖もありません(飛ばし方次第ですけど)着陸の変な癖もなく進入時の速度抑えも楽です。
このサイズですと速度にのらないとナイフエッジが厳しい機体も多いのですが良く浮いてます。

お手軽お遊び機としてはなかなか面白い機体になりました。エスパー400・シルキーウインド400低翼と一緒に地元での息抜き飛行の定番になりそうです。


2006/02/27


エルロンリンケージ見直し

この機体はエルロンサーボの位置に対してホーンの位置が低くなるため、ロッドが下向きに継がります。そのためエルロン動作の上下に差動がつきすぎ、ロールで少 し癖が出ます。
それなりに問題は無いのですが、試しに1ミリ航空ベニヤで穴位置をオフセットしたホーンを作ってみると、ロール軸がほぼ真っ直ぐとなり飛ばしやすくなりまし た。
あっさりエルロン2サーボにするとか、フィルム剥がして翼端エルロンの上下連動にする方法もありですが、実際のフライトではこれで十分なようでした。

スピンやスナップロールの抜けでも変な癖無く素直に止まりますし、ナイフエッジの癖も悪くなく浮きも良い機体です。小さな割になかなかしっかりしていて気軽に 遊ぶにはもってこいの機体になってくれました。

大型機から比べると3ミリビス6本だけで主翼着脱ができるのは大変に楽です。

このピンク色の機体は、2006年に仕上がっていますが、後にクラブの飛行会で先輩のエンジン機と空中で接触し(コースが同じだとぶつかります)(コー ス守ってないと起きない事故)ばらばらになってしまいました。その後電動仕様としてOKから発売されていた電動仕様を入手し、2016年も健在です。
モーターはOKの指定モーターから今は入手が難しくなったハイペリオンの10クラス定番の2213モーターでペラはAPCの9*6Eの定番組み合わせ。
バッテリーは最初2100mah3cell使ってましたが、今は1300mahを使っています。軽くなりより飛びも良くなりました。
無線機も双葉からJRのXG6に換え飛行機用3軸ジャイロのテストにも使い、飛行会には絶対持って行く機体になっています。
大変素直な良い機体です。3軸ジャイロは最初あてにしてませんでしたが、50クラスが暴れる機体でも何ごともなく安定し、スピンからの抜けも一発で決ま ります。Bigaloの簡単な物なので、通常フライト時の違和感は少しありますが、そこは許容範囲です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
良い機体です。