KATANA-EP 400クラス電動アクロ機 中国ARF社製造 販売 KANAME MODEL

翼長 : 990mm
全長 : 951mm
飛行重量 : 815g (画像の機体の場合)
仕様 (画像の機体の例)
モーター : ハイペリオン Z2213-20
ESC : ハイペリオン 30A
バッテリー : サンダーパワー 2100mah3セル
プロペラ : APC 11*5.5E
受信機 : 双葉 R-146ip PCM6ch
サーボ : HITEC HS-55 *4
モーター変更後
モーター : ハイペリオン Z3007-30
プロペラ : APC 11*4.7SF
熊本のKANAME MODELさんが輸入販売されている中国のARF社の電動アクロ機です。
中国製ARF機も最近は一部の物は材質も良いものがあり、この機体も組み立て精度に問題はありませんでした。
フィルム貼り済み半完成機です。主翼は一体で組まれており、主翼の取り付けビス穴の加工も正確に加工されています。胴体と主翼を仮組みし尾翼のアライメントを確認したところ、この機体ではほぼ修正の必要が無いレベルに仕上がっています。
中翼機ですので、胴体下部にペリーパンが付きますが主翼のカーブとの合いは非常に良好でした。
組み立て説明書は非常に簡素なものですが、3Dを含めたアクロ機という事を考えれば問題は無いと思います。
組み立て注意点
エルロンのヒンジラインは加工済みですが、若干の修正が必要です。キットにヒンジは付属していますが、アクロ機としては市販のシートヒンジの信頼できるものに交換した方が無難と思います。同様にホーンやロッド類も付属の簡素な物からしっかりした市販品に交換したほうが良いでしょう。
サーボ穴はハイテックのHS−55を使う限り大きな修正は必要なくそのまま入ります。
リンケージに関してはこのジャンルの機体を組まれた事がある方であれば問題無いと思います。
前後位置を調整できるモーターマウントが入っていますが、モーターを仮固定した状態でカウリングの位置をペイントに合わせて決め、マウントの前後位置を調整します。
マウントにモーターのセンター位置が記されていますが、マウントにはサイドスラストとダウンスラストが付いていますので、モーターの長さに合わせてオフセットさせるとスピンナー位置が適正な位置となります。
モーターマウントの上下面のプランク材と防火壁の間に10ミリ程度の隙間ができますので、ここは予めプランクして置いた方が強度が有利と思います。
主翼下部のバッテリーハッチはマジックテープで固定されていますが、かなり強力に固定されるので接触面積を減らしておいたほうが扱いやすく思います。ハッチを開ける時につまみをテープか木片で作っておいたほうが良いと思います。
付属のタイヤは少しプアなので路面が良好な場所で飛ばすのでなければ35から40ミリ程度の市販の軽量なタイヤに交換されたほうが良いでしょう。
カウリング後部に塩ビのカバーが付きますが、大きさがカウリングと合いませんので長さを合わせて若干カットしたほうが良いでしょう。カバーはヒンジテープなどで貼り付けると良いと思います。
カウリングのはタッピングビスで固定しますが、受け側にベニヤの小片が接着されていますので、これに合わせてビス位置を決めます。
キャノピーも同様に受け位置にベニヤが接着してありますが、キャノピー形状に合わせて適切な位置にビス穴を加工する方が良いでしょう。仮組み後ネジ穴に低粘度瞬間を一度浸透させ再びネジを締めればバルサ材にもタッピングビスは効きます。
主脚のマウントはナットも埋め込んでありますが、レーザーカットのベニヤにはめ込んで接着してあるだけですので、飛行前にマイクロバルーンを混ぜたエポキシやガラスクロスを使って少し補強しておいたほうが良いでしょう。そのままでは少し弱い様に感じました。
その他
スピンナーは40ミリの物が適合します。
キャノピーは胴体のラインに合わせてカットしますが、縁取りがありませんので黄色のカッティングシートを使ってラインを加えました。
エルロンサーボ取り付け穴にはサーボリードを通すための糸が予めバルサ棒に巻き付けて接着してあります。これは左右のサーボ穴で継がっていますので、主翼中央部のリード穴から糸を先を曲げたピアノ線などで引っかけて取り出します。
モーターの選択
機体重量が800グラム近くになりますのでハイペリオンのZ22モーターでは若干非力に思えますが、現在入手できるこのサイズのモーターで1クラスパワーのあるもので信頼できる物となると外径が少し大きくなります。
そうなるとラジアルマウントも若干大きくなりますので標準のモーターマウントに搭載するには若干の工夫が必要となります。
画像の機体はハイペリオンZ2213−20を使ってみました。当初APC 10*5Eでテストしていましたが垂直の静止状態から再度上昇するには少し力不足に感じました。
エアクラフトのテストデータでは3セルでこれ以上の負荷は難しい様ですが、3Dアクロをこなすフライヤーの情報ではもう少し負荷をかけ200W近くまで入力しても問題無いという事で、APC 11*5.5E もしくは APC 11*4.7SFペラが20ターンで適合するようです。ターン数のもう少し多いモーターを使えば11インチでもうすこしピッチの強いペラが使えるようです。
実際に11*5.5Eで屋内テストしてみましたが、これで推力は十分(パワー80%でホバリングできる程度)となりました。このクラスの極端に軽量な機体の様にはいきませんが、縦物系アクロ以外ではそれほどデメリットにならないように思います。
この組み合わせで最大20Aまでいきませんので、重心位置に影響の無い範囲で小容量で軽量なバッテリーを使うのも良いでしょう。
マウントの取り付け寸法に問題が無ければハイペリオンの3007モーターも適合します。Z2213より20グラムほど重くなりますが、前後長は3ミリほどこちらの方が短いのでスペーサーで補正できます。
今後比較テストが可能であればやってみます。
簡単なフライトインプレッション
重心位置は説明書の指示位置(前縁から80ミリ後)にバッテリー位置の調整で合わせました。
強風時のテストなので参考にはなりませんが、このサイズの機体としてはころころした感じは無く、失速寸前を維持しても挙動は穏やかです。飛行速度は速すぎず速度を抑えた上で正確なパターンがこなせると感じました。
ナイフエッジ時の浮きも極端なデフォルメをした機体ほどではありませんが問題無く、エレベーター・エルロンともに大きな癖は感じませんでした。
かなりの強風でしたが、この種のアクロ機にありがちな風に対する弱さは感じられませんでした。
サイズの割りに挙動も穏やかで扱いやすい機体と思います。
フライト その2
ペラを交換し、やや風のある状況で飛ばしてきました。
ペラをAPCの11*5.5Eに交換し(Z2213モーターではお勧めしませんけど)静止推力は少し増えました。
トリムに変化は無く、通常のフライトは同じように座りがありながら軽快です。
通常舵角でオーソドックスなパターンをさせても大変素直に反応し、挙動に怪しい部分や小型機固有の危うさもありません。
大径ペラを回転上げないで使っていますので上昇速度と降下速度の差が抑えられ、小さなエリアで速度を抑えたままきびきび動いてくれます。
これは小さなセカンド機としては非常に良好な性格に感じます。
ペラを交換したので縦物の動きもチェックしましたが、遅めの速度で進入させて引き起こしても垂直にしっかりと上がってくれます。
トルクロールに入れても操舵の反応は非常にしっかりしており、下手に姿勢を乱しても十分にリカバリーできます。これは初期のホバリングやトルクロールができるアクロ機という時代から比べると嘘のような進化ですが、最近の機体は良くできています。
現状のモーターでは垂直に静止した状態からさらに真上に加速して抜けることはちょっと難しいのですが、立った状態からアップ側もダウン側もほとんど高度損失することなく速やかに水平飛行へ回復できます。
このあたりの失速特性(抜けも戻りも)は非常に穏やかで危なげの無い飛行が楽しめます。
3D用の舵角のまま普通に飛ばしても挙動に乱れは無く(エキスポはマイナス50%くらい)(双葉での数値)大舵角での粘りはけっこう良い様です。
コブラ気味の姿勢からフルエルロンでこれでもかとロールしますし、動きも止めも非常に素直に反応します。
機体の設計の良さもありますが、この種の機体には動作の正確なサーボ(カタログデータに踊らされること無く)が必要です。
舵角は3D用では45度近くまで必要ですが、送信機側でトラベルアジャストの数値を100%ではなく120から140%まで広げた状態でリンケージを決めて行く必要はあります。
サーボの回転角度を同じにしたまま巨大なサーボホーンで舵角を大きくするとニュートラル付近の動きがたいへん曖昧になります。
発泡系アクロ機で評判のある低価格サーボでも、剛性の高いアクロ機では不具合が出てきます。
主翼もネジ止めで分解できますし、主翼固定の機体が多いこのクラスとしては一発芸のできる小型のセカンド機としてはなかなか面白い機体の様です。
まだまだ遊べそうなので、モーターをハイペリオンZ3007−30に交換するため、マウント部を再度分解して組み直してみようと思います。

モーター載せ替え
ハイペリオンZ2213−20でそこそこ飛んでいたのですが、もう少しパワフルなモーターを試すためモーターマウントを作り直しました。
2213の長さに合わせて接着していたマウントを剥がし、マウント先端から66ミリとなる位置に防火壁が来る様に接着し直し。
マウント上面のプランク材は一度はがし、1ミリ航空ベニヤで作り直しました。

Z3007用のラジアルマウントとプロペラアダプターを使う場合、ラジアルマウントの上側がマウント面一杯上になる位置で軸は合います。
サイドスラストのオフセットのため、モーターはマウントの垂直ラインから3ミリほど向かって右側へずらせています。
これでカウル位置と合いましたが、カウルのペイントによって微妙に長さは違うので、マウントを接着する前にカウリングを当てて前後位置を確認したほうがいいでしょう。
モーターはハイペリオンZ3007−30を使いました。速度を上げるためには26ターンの方が良さそうですが、水平速度よりも推力が欲しいのでこちらの選択です。
APCの11*5.5Eを無理なく回せますが、推力はスローフライペラの方が出る様なので、これも追々テストしてみます。
尚、航空ベニヤを組み合わせてある部分は、一部接着剤が十分に浸透していない箇所がありましたので、組み立て前に一度確認し、不十分な所は接着剤を追加で浸透させておいたほうが無難でしょう。(エポキシを使っても材料にしっかり浸透していなければ強度は出ません)
モーターを載せ替えて、エンドベル直付けのシャフトとなってしまったのでスピンナーはMPJのコレット式からハイペリオンの樹脂製40ミリとなりました。40ミリでも金属のバックプレートで精度の高い物が欲しいですが、今は選択肢がありません。
サンダーパワーの黄色ラベルの2100の3セルでAPC11*5.5Eを回してみましたが、パワー80位でホバリング可能の様です。100%ではかなり余剰推力出てますので最初からこのモーターの方が良かったかもしれません。
タイヤはK&Sの35ミリスポンジタイヤを使ってましたが、路面の悪いところではもう少し大きいタイヤが欲しかったので40ミリの幅の狭いスポンジタイヤに交換です。
時間が空いたらこの仕様で飛ばしてみます。
Z3007でのテスト
モーター載せ替え後にテストフライトです。モーターが重くなりましたのでバッテリーをハッチに当たらない程度まで下げて搭載しましたが、それでも指定重心(前縁から80ミリ)に合わせるには胴体後部に25グラムのバラストが必要となりました。
全備ではけっこう重量が増えてしましましたが、飛ばした感じでは重量の違いは感じられませんでした。垂直上昇はどこまでも真上にしっかり登ります。トルクロールなどで一度停止した状態からもなんとか登ってくれるようになりましたが、くるくる回すには私の技量では厳しいのですが、何度試しても危なげなくリカバーできます。回復中の高度損失は非常に少なく、危なげない飛びです。
当然通常のアクロは半分くらいのパワーで十分できますし、ゆったりとした速度で大きなループも可能ですし、何故かふらつきが目立ちません。
パワーに余裕が出たのでフラットスピンにも入れやすいですし、スピンからの抜けが非常に楽です。ピッツなどで運動性重視の設定ですとスピンの抜けでお釣りがけっこうきますし、復帰を焦ると抜けるときに失速したりしますが、そういう心配が全くありません。
スナップロールは操作が楽ですが、失速が一気に来ませんので入りも抜けも舵がしっかりしている印象が強いです。
失速特性が意外に穏やかで、普通のエクストラやCAPなどのアクロ機で感じる動きより非常に粘りがあります。そのためどんな動きでも安心感があり、上でも下でも横でもストレス無く遊ぶことができます。ファンフライ並の粘りさえ感じますが、息抜きに持って行ってくるくる楽しむには非常に嬉しい特性に感じます。
重量が少し増えた事で着陸進入でのふらつきは減った様に思います。飛行速度を抑えつつしっかり登ってふらつきが少ないのは、安心してアクロを楽しむにはなかなか良い性格に感じました。
モーター載せ替えでけっこう重量も増加したため、思ったほどパワーの余裕は増えた感じはしませんでしたが、モーターの発熱ではこちらの方が圧倒的に有利です。
低速でも安定していますので、EペラではなくSFペラで相性の良い物を探して行った方が停止からの上昇力は向上するように思いました。
パイロット乗せよう(⌒∞⌒)
APCスローフライペラでのテスト
静止した状態からの推力がもう少し欲しかったのでAPCの11*4.7SFペラをテストしてみました。
ペラのセンターはZ3007モーターのシャフトに合わせて内径6ミリのスペーサーを作って入れてあります。
飛ばした感じでは、離陸時の加速が少し向上しました。飛行中の音はEPPファンフライに良くある音となりました。通常のフライトでは速度不足は特に感じません。
垂直に静止した状態では11*5.5Eペラよりもパワーに余裕があり、ホバリングからフルパワーにするとゆっくりではありますが、上に抜ける事が可能となりました。
トルクロール時に修正舵が多くなっても浮力に問題なく、風が強かったのですが、流されながらなんとなく回るようになりました。
低速時の上昇力が増加し、下降時のブレーキ力も増えたようで飛ばしやすくなりました。
これはなかなか快調であります。 在る程度速度が維持された状態ならEペラでも推力は問題ありませんが、静止状態などからの加速で空気を掴みにくい状態ではSFペラの方が良さそうです。
モーターの負担もこの方が軽くなったようで、使い古しのサンダーパワー2100(黄色ラベル)で良く飛んでくれました。
飛行時間がクリアできればより軽量なバッテリーでZ2213モーターという選択も良いですね。
短時間にいろいろやったり、久しぶりに狭い場所でアクロを練習してみましたが、なかなか素直な機体で楽しく遊べます。
総評
中国製電動アクロ機(といっても今世界中で売られてるほとんどの機体はそうです)ですが、機体の精度も高く、良く設計されている楽しい機体です。
マイナスポイント
- 主脚の台座部分の強度が少し不足(接着不良も含めて)。組み立て前に補強することで対策できます。
- 主翼が少し重い。同クラスの機体と比べるとやや重量は重くなります。(ホクセイのミニエクストラよりは重いですが、ハイペリオンのヤクと同じ位)
- ABSパーツが少し割れやすい。(材質の問題なので、壊れたら良い材料で作り直せば良いです)(割れたら裏からマイクログラスと瞬間で一発修理)
- 操縦席中が黄緑色・・ 気になるようなら貼り替えましょう。
- 主翼下面ハッチのベルクロが強すぎる(どちらかを一度はがし、半分くらいの大きさにして、開ける時のつまみを考えて付けると良いです)
- スナップロールの切れがスパッと来ない(これは失速特性が穏やかというメリットでもあります)
プラスポイント
- 機体の加工精度はなかなか良いです。
- 動翼のヒンジラインは若干補正の必要がありますが、組み立ては簡単です。
- ちゃんとフライトテストを重ねて製品化されているのか、非常に飛ばしやすいです。
- 10クラスのサイズですが、挙動に神経質な部分があまり感じられません。(急速に失速に入れる演技ではすこし切れが悪い)
- 失速系アクロも、通常のパターンも無難にこなせる。
- 失速からの回復が極めて敏速。(演技してるときの安全マージンが断然違います)
- 主翼がビス止めの分解式。
- 同クラスの機体と比べて品質は同等かそれ以上ですが、価格は安価。
私にはこのサイズで主翼が外れてくれることが一番嬉しいです。低速での演技にも落ち着きがありますので、狭いエリアでもしっかり飛ばせます。
実機とかけはなれた形の飛行機は飛ばしても面白くないですけど、スケールアクロ機風のシルエットは楽しいです。
軽量バッテリーでZ2213を使うか、出力に余裕のあるバッテリーでZ3007を使うか、好み次第です。
スローアクロを気軽に楽しむにはなかなか楽しい機体だと思います。