工房しろくま


グライダーの部屋



Blaster DLG


受信機:Berg 4ch
サーボ:タマゾー TS-1002 *4
電源:400mahNi-Mh 4.8V
重量:314グラム (ノーズバラスト20グラム)


バルサシャーレ翼のDLGグライダーです。
いろいろな場所でこの機体が発売になっていたのは知っていましたが、入手経路がわからずしばらくしてスターフライトジャパンで取り扱われる事になったのを知り、やっと入手できました。

入手したのは2006年の1月だったのですが、忙しくなったのとラディナDLGがだいぶ馴染んで来たこともあり、完成は2007年の4月となりましたが、作業時間は実質1週間程度です。
購入後1年経ってやっと箱から出したのですが、てっきり白しかないと思ってたブラスターが真っ黄色でちょっとびっくりではありました。(主翼裏は薄い赤というかオレンジ)(でも尾翼は紫)

同クラスの機体と比べ、上反角がかなり大きいのが大きな特徴ですが、ラディナDLGが小さめの上反角で小さな旋回で苦労することを思うと、低い高度の小さなサーマルではこれはけっこう有効な事の様に思えます。



サーボ搭載

メカプレートは1ミリ航空ベニヤに0.3ミリのGFRP板を張り付けていますが、見た目だけです。取り付けビスの受けは1ミリベニヤを裏打ちしていますので、ベニヤだけで強度は何も問題ありません。
私はサーボの前後で高さをずらしていませんが、これでもなんとかロッドは干渉しません。(1ミリくらいずらした方が無難です)
サーボはこのところDLGグライダーで非常に定評のあるタマゾーのTS-1002を使っています。この種の機体にはニュートラル精度が非常に大きなポイントになります。以前のOKのパッケージと変わっていますが、元々アジアメーカーのOEMですので中身は同じです。
ただし、群馬の木村さんのHPでも指摘がありましたが、サーボ付属の取り付けビスはお世辞にも良いものではありませんので、2ミリのタッピングビスに交換したほうが良いと思います。(私はエルロンサーボを付けた後で気づきました)
エルロン(フラッペロン)へのロッドはQRPのステンレス0.8ミリを使っています。ラダーとエレベーターはキットに付いてきたカーボンインナーをそのまま使いますが、付属のチップは使わないでステンレス線を糸で巻いて瞬間で固めています。

受信機はこの機体からJRの9X2を一部のグライダーへ使う事にしましたので、4chで間に合います。Bergの4chはシュリンクチューブ包装の物と樹脂で固めた物がありますが、6chに改造する場合はともかく(ノ ̄ー ̄)ノ樹脂ケースの物はクリスタルの周囲を保護してくれますのでこちらを選ぶメリットも大きいです。
小さなクリスタルですので熱変化には弱い様に思えますが、丁寧に扱えば非常に信頼できる受信機です。(無理するとクリスタル傷みますが、もともとそういう扱いをするようなカテゴリーの物ではありません)

受信機電源はクイックなどで一時出ていた300mahのニッケル水素が入手できなくなってしまいましたので、ユニオンから発売になった同サイズのニッケル水素を使いました。4サーボですので、コードが短くなるエルロン側のサーボの一つにYハーネスを作ってやり電源を入れます。
BECコネクターですが、抜き差しが多い事と、フルの負荷でも1Aまで流れないと思いますのでデメリットはそれほどありません。

のっぺりした機首の多いジャンルですが、この機体はパチンとはまるカーボン製のキャノピーが付いています。この加工精度と胴体の強度はかなりの物です。




水平尾翼はカーボン製の台座によってフライングテールとなっています。尾翼はネジ止めでこのあたりは非常に気持ちの良い仕上がりです。ブラスターが出た頃はこういう構造はこの機体だけでしたが、最近はこの構造の物が増えています。

主翼の取り付けビス穴と胴体側の受け(金属の台座が組まれています)は非常に高精度に加工されていますので、主翼は無加工で胴体に正確に取り付きます。これは組み立てる時に非常に楽です。(今はそうなってる機体多いです)
主翼を基準に水平尾翼のマウント位置を修正し瞬間で台座を固定します。

エレベーターのリンケージロッドはテールブームの中を通さず、主翼の後から外に出し、テールブームの上にアウターを固定しています。


垂直尾翼の下端はカミソリ鋸で切れ目を入れ、0.3ミリのGFRP板をはさんで瞬間で固め垂直の外形に合わせてカットしています。着地したときに傷みますのでハンドキャッチ率の低い私はこういう事が必要です。

垂直尾翼も主翼と水平尾翼を仮に付けた状態で確認しつつ接着します。テールブームには既に割りが加工されていますので、接着面のフィルムを剥がし接着します。割れ防止のために2カ所へ化繊糸を巻いて瞬間を染みこませています。

ラダーのロッドはこの位置から出し付属のラダーホーンを少し小さく加工したものを使いました。ロッドはランチ時にテールブームの中で暴れる事がありますのでEPPの小片を前から突っ込んでアウターの振れ止めとしてあります。

エルロンホーンは付属のごついものを使わず、1ミリFRP板から作った物を使っています。
エルロンは今時の下ヒンジ。エルロンの隙間カバーも高精度に加工されていてランチ時にラディナの様な効果音は出ません。エルロン翼端側は固定されていませんが、これで特に翼端失速が不利という様には感じませんでした。




主翼カバーはこういう主翼には必須だと思います。直線部分は自分でミシンかけましたが、端面のバイアステープは家内に加工してもらいました。悔しいですがこういう事は勝てません。そのかわりに熊さんアップリケを貼られてしまいました。



調整フライト
重心位置も加納さんのデータに従い前縁から80ミリくらいで始めました。

普通に投げて初期トリムを見ますが、エレベーターがすこしずれていた以外は全く癖はありません。
軽いランチから様子を見ていきますが、上反角が大きい主翼にもかかわらずラダーオフセット無しで何も問題なく真っ直ぐ上がって行きます。
今回からJRの送信機なので、モード切替スイッチを迷いますが、使い勝手はかなり良い様です。

この機体は水平尾翼が少しだけ揚力尾翼となっています。フリーのハンドランチグライダーではゴムカタパルトを使う場合などは上昇中と滑空中の速度が大幅に違うため揚力尾翼と後目の重心位置で補正するのですが、操舵できる無線DLG機でのメリットは私には不明です。通常の尾翼に作り替えていらっしゃる方も多いのですが、実際に飛ばしてみるとランチ時のアップ癖が多少抑えられていることと、スピードモードで少し突っ込み気味になるくらいですが、送信機側での補正ができますし、遊びで飛ばすには悪影響はあまり無い様に思えます。(シビアな競技だと別ですけど)

滑空は非常に扱いやすく思えました。旋回性能はラディナDLGが大型機に思えるほど軽快で変な癖は皆無です。非常に小さな径でサークリングできますし、内側に滑ってしまう事もありません。速度が落ちにくいのか膝下高度でも非常に伸びてきます。
調整フライト1回目では曇天の微風でサーマルは皆無でしたが、川土手ののり面のわずかな吹き上げで高度維持ができてました。

なかなかよろしいであります。(⌒∞⌒)
ラディナDLGでいろいろ試行錯誤してたのが良かったのかもしれません。そろそろ暑さも増してきますのでDLGグライダーが楽しい時期は終わってしまいますが、この機体も長く楽しめそうです。


2007/04/16

扱いにだいぶ慣れてきました。小さなサーマルでの旋回も上反角の大きさで操縦も容易ですし、私のレベルでは揚力尾翼のデメリットも感じられません。(上級者の方には余分な挙動に感じられると思います)
ブラスターらしからぬ変な?配色ですけど、高度を取って姿勢が見づらくなったとき、この色は有利です。
ソフィアも導入したいのですが、ラディナDLGが健在ですので、しばらくはこの2機で遊ぶ予定です。

2007/10/25






Koubou Sirokuma