工房しろくま


グライダーの部屋



Angel と Angel DLG

仕様(両機とも)
受信機:ハイペリオンFM4ch 40Mhz
サーボ:ブルーアロー 4グラム*2
電源:160mahNi-Mh 4.8V


台湾のブルーアローから出ている小型のハンドランチグライダーです。海外の通販サイトでは見かけていましたが、国内でも何カ所から発売される事になり入手できました。
当初通常ランチタイプのエンジェルに少し手を加え遊んでいましたが、DLG仕様も発売となりこれも購入して加工してみました。

小さなハンドランチですが、平地でけっこう遊べます。



1機目のエンジェルは当初通常ランチで飛ばしていました。
製作は簡単ですが、キット付属のリンケージロッドはすこし重く思えましたので、外径1.5ミリの塩ビパイプと0.6ミリのピアノ線を使ってリンケージをやり直しました。
尾翼はテールパイプへ垂直尾翼の割りと水平尾翼のマウントが加工されていますが、一部にナイロン糸を巻いて補強しました。

受信機用バッテリーはキットの指示ではリポを使う方法も出ていましたが、私はこのクラスでいつも使っているヨシオカのワンハンドレッド用の160mahニッケル水素をBECコネクターに付け替えて使っています。
私の機体はサーボを主翼の下に積む様になっていましたので、160mahバッテリーで重心はほぼ合いました。(重心位置は主翼前縁から40%から50%程度)

これでノーマルランチで遊んでいましたが、主翼は少し捻れやすい事と、加工してDLGが出来そうなので、主翼に少し手を加えました。
主翼のフィルムを剥がし、翼端のランチ時に掴む部分にバルサ材を足して補強します。(反対側にバランス補正用の重りを少し)
主翼の捻れ予防のために、主翼下面のスパーから前を0.8ミリバルサでプランクします。スパー位置が前よりなので思ったほど剛性は向上しませんが、同時に前縁も成型しておきます。
ランチで持つ側の主翼の翼端と中央部のつなぎ目のスパー位置の上面にカーボンロービングを少し貼っておきます。
オラライトで貼り直して完成。

この仕様で軽いDLGでそこそこ遊べる様になりました。ランチ時にラダーとエレベーターに少しオフセットをかけていますが、翼端にペグも付けず滑り止めも無しでそのまま握るだけで問題ありません。

重心位置40%位で今のところ遊んでいますが、もう少し後が正解の様です。
小さなサーマルにも敏感に反応しますので、風が限りなく無いスロープでもけっこう遊べます。

2機目のエンジェルはDLG仕様です。1機目のエンジェル改がそこそこ飛んでいたので迷いましたが、詳細を見ていくとかなり改良された部分が在るようで購入しました。
DLG仕様の方は主翼が中央と翼端の二段上反角になっています。ノーマル仕様が翼端上反角だけなのですが、DLG仕様の方が少し旋回性も向上しています。主翼前縁下面のプランクはこちらも省略されていますが、スパー下部の構造が改良されねじれの問題は解決しています。

私はクラフトるうむさん達の関西エリアで良くされているワイヤーリンケージにサーボベッドを作り直して変更しました。メカ室にバッテリーとサーボが来るため、受信機は主翼の下に来ます。私の機体ではこれで重心位置はほぼ適正位置(受信機はケースを外して収縮チューブでカバー)になりました。

胴体はバルサ生地のままですので、ノーズブロックを丸く加工しクリアラッカーで仕上げました。調整時のハードランディングでテールパイプと胴体の接合部が小破したので、修理ついでにマイクログラスを瞬間で貼っておきました。
尾翼は手間ではありますが、予め接着されていた垂直尾翼をグルーバスターで剥がし、フィルムを剥がして前縁を丸め動翼をテーパー加工し(気は心)オラライトを貼ってOHPシートヒンジで組み直しています。
純正がレーザーカットされたそのままなので、やらないよりはまし・・の加工です。

重量は双方とも90グラム位です。

キャノピー部は今回ネオジウム磁石とワッシャーで固定してみましたが、受信機電源のオンオフが手間でなければ普通にネジ止めで良いかもしれません。



大きな機体の様にバシューンとは上がりませんし、滑空もサイズで不利ではありますが、主翼組んだままで車に普通に乗ります。OKのミントなどと同サイズですが平地でのフライトはエンジェルの方が向いています。
DLGの方は二段上反角のラダー機ですが、ランチで大きな癖も出ませんし、旋回性も良好です。90グラムしか無い割りに風が強くても頭を抑えてやればけっこう進んでくれますので意外に遊べます。調整時の3投目でまぐれでサーマルを拾い、あれよあれよと上がって行きました。低高度の小さなサーマルを拾うにはこのサイズと旋回性は大きなメリットです。
関西ではこれにスチレンペーパーでフラップを付けて翼面積拡大という事もされていますが、そのままの主翼でも意外に良く浮いて走ってくれます。

ランチペグは右利き用に予め接着されていますが、左効き用の穴も加工されていますので、グルーバスターでペグを抜いて反対側へ接着するだけで対応できると思います。

2機買ってしまったくらい、小さなグライダー好きにはそそるものがありますです。(⌒∞⌒)




2007/01/15


Koubou Sirokuma