浄土真宗 人に聞けない質問箱
作法や習慣に関しましては、地域や宗派によって様々でございますので、あくまでも安芸教区(広島県西部)の広島市旧市内のものをしてお考え下さい。詳しくは、地元のお寺さんへ、ご遠慮なくお問い合わせ下さいませ。
Q12 葬儀の心得
身近な方との別れという物は誰も考えたく無いことと思います。しかし、これだけはどうしても避ける事はできません。それは突然の事もありますし、予め覚悟していても、いざその場になると困惑してしまう事が多い物です。
葬儀の作法というのは、宗教や宗派の違いもですが、その地域固有の物がいろいろありなかなかわかりにくいものです。
地元のお寺に随時お聞きになられるのが一番かと思いますが、少しだけ要点を記しておきます。
事前に
- 自分の家の宗教(宗派)が何であるか知っておく。(当然なのですが、うろ覚えだったり知らなかったりすることは実は多いのです)
- 自分の家がお世話になっているお寺の名前を知っておく。(これもあたりまえですが、いざとなると良くトラブルの原因となります)
- もしもの場合、誰が喪主(身内の代表者)をつとめるか考えておく。(身内でしっかり相談されて下さい)
亡くなられたら
- まずお寺へ御連絡ください。(そのためにも自分のお寺はしっかり知っておきましょう)(電話番号も忘れずに)
- 霊安車の手配 (病院などで亡くなられた場合、ご自宅までご遺体を運ぶためには霊安車(れいあんしゃ)で運ぶ必要(遺体運搬のために法規で定められた車)があります。地域によっては病院に備えてあったりしますが、大半の場合葬儀社が所有しています。葬儀に関する様々な仕事を受けてもらう葬儀社を予めしっかり決めていないと、霊安車を依頼した段階で葬儀社が決まってしまいます。病院などと契約している葬儀社をスタッフの方から強く薦められる場合もあるかと思いますが、後々のトラブルを避けるためにも葬儀社は喪主の方でしっかり選ばれた方が無難です。
- 霊安車が来るまでにご遺体をどちらへ運ぶか(ご自宅・お寺・葬儀会場)を決めておきます。病院での手続きなども急いでしないといけない事がたくさんあります。悲しく大変な事ですが助け合って混乱しないよう進めて下さい。
- お寺の方へ連絡し(枕経にお参りに来られた時でもかまいません)お寺のご都合を聞いて通夜・葬儀の「日時・会場」を決めます。葬儀社によっては火葬場の予約の都合で日時を強引に指定される場合がありますが、お寺の都合を最優先して下さい。
- 日時・場所がしっかりと決まったら御親族や友人・隣人の方へ連絡をします。日時・場所はしっかりと間違えない様にします。
- 遺影に写真を使われる場合は、その方にふさわしい写真を使いましょう。遺影作製を急ぐため写真写真と言われる事も多いのですが、後々残る物ですので慌てずしっかりと準備しておく方が無難です。
この後は、随時お寺の方や葬儀社などに相談されて進められていくと良いでしょう。普段思いもしない事を慌ただしく決めて行かねばならない事が多いため混乱される方が多いですが、落ち着かれて少しでもわからない事があればお寺の方へご相談されると円滑に進むと思います。
故郷を離れて暮らされている場合など、地元のお寺をうろ覚えだったり、知らないケースがあります。こういう場合葬儀社によっては提携されているお寺をご紹介される事も最近多い様ですが、門徒さんとお寺とのつながりというのは葬儀だけのものではありません。葬儀だけ行ってその他の事には責任を持たれるわけではない(後々の年回法要や納骨などで必ずトラブルとなります)事をご留意下さい。
葬儀のしきたり等は、地域によって様々な違いがあります。ご自身の地元で当たり前の事であっても、喪主の方の地域では全く違うことも多い事をご留意下さい。
たとえば、故人が生前使っていたお茶碗に御飯を盛ってお箸を立てる「餓鬼飯」(がきはん)は一部地域では普通の事であっても、実際には亡くなられた方に対して非常に無礼な作法であったりします。浄土真宗には本来このような作法はありませんが、良く誤解されている問題です。
こういう事であまり言い張ると「そんな事は昔からそうなっている!」と言われる方もありますが、実際そんなに大した根拠を知った上でされているわけではありません。何気ない言動が故人を中傷していることになっている事もあります。冷静に対処しましょう。
御飯に箸を立てて備えたり、出棺の際に棺をぐるぐる回すのは故人に対して「二度と帰って来るな」と言っているのと同じです。
誰もが通りたくない道ですが、いつかは通らなければならない事です。喪主の方やご家族の方には看病のお疲れなどが累積したまま慌ただしく過ぎてしまう事も多いです。くれぐれもご無理をされて身体を壊されたりしないよう、予め準備出来ることはしっかり準備しておきましょう。
大切なご家族を送らなければならない事は、やはり辛い大変な事ですが、決して無理をされないよう、しっかりと休まれながら葬儀を迎えるようにしましょう。(心労で倒れたり体調を崩すことは非常に多いです)