ようこそ ようこそ お茶でも一服 一休み

4月8日は 花まつり おしゃかさまの誕生日です
広島をヒロシマと呼ばないでください

** ひとこと **


佐々部清監督による「夕凪の街 桜の国」が映画として完成し、この夏全国の映画館で公開されています。私もこうの史代さんの原作を読んで、原爆に関してこういう視点で描いて下さったものが出版される事を大切に思っていましたが、映画版の製作にあたり不思議なご縁で時代考証その他で私も少しだけお手伝いさせて頂きました。
撮影にあたってプロデューサーの方とバラック住宅群の再現がどうなのかいろいろお話をしましたが、関東某所に実際にセットを製作し撮影されたようです。
地元の人間が見ても違和感の無い風景や言葉によって、悲惨な経験を超え、その中でしっかり生きる人々が伝わる事が一つでもあればと思います。

これは人が生きる映画です。同じように戦後50年以上経過して父を失った私には辛い映画でもありますが、人が生きた証が伝わればと思います。

戦後60年以上経過して、日本が核武装してもいいだとか(実際に局地戦でそういう兵器を使わなくても通常兵器でさらに強烈なものが実際には存在しますが)直接被害に遭ってない人間が「仕方ない」と発言したりだとか、単に原子力エネルギー反対だとか、被爆してないけど被爆者手帳交付してもらうと徳だとか、もう60年以上経ったんだから遠隔地も被災地に認定して手帳交付しろだとか・・・遭ってもないのに遭ったように語る偽語り部とか・・ もうこりごりです。

関係ない人には触れて欲しく無い部分ですが、正しいことは残しておかなければいけないのだと思います。
だから父は晩年、あれほど原爆投下の日前後のテレビや新聞の番組や記事を嫌って不機嫌だったのに、小さな子供達の平和学習で伝えて行かなければならない事を伝えていこうとしたのだと思います。

2007/08/04


こうの史代さんという方の単行本漫画で「夕凪の街 桜の国」という作品があります。こうのさんの他の作品とは趣が違いますが、原爆投下後の広島を描いたものです。元々私はこういう原爆を扱った漫画が人ごとで書かれた物が多く変な脚色もあり大嫌いなのですが、この作品は非常に良く描かれています。作者の方が広島の出身で、この作品のためにあらためて広島の方に取材をされ、地元で語られた資料を基に作られています。「夕凪の街」は読まれた方によって印象が千差万別と思いますが、実際にここで遭った方が読まれても嫌な思いをしない物だと思います。
西練兵場跡の違法バラックが舞台です。現地取材をしたであろうカットが多くあり、嘘がありません。
この物語にはアメリカを恨む人間は居ません。原爆を憎む人間も出てきません。ただ、戦後年月が過ぎても有無を言わさず命を奪う事実が淡々と語られます。
2004年に初版が出されていますが、もし書店で見かけられたら、こういう見方もあって、それは実際に遭った人やそのエリアで生きている人の思いに限りなく近いという事を思い出して下さい。

2006/06/16


2月に娘が生まれ、更新などをしていた時間がほとんど子育てに回ってしまっていました。
気が付けばもう11月、例年より冷え込みは遅いと感じながら安芸エリアでは親鸞聖人の御正忌報恩講のお参りで走り回る日々です。

娘はまだ9ヶ月なのですが、私のお寺では毎晩夕食後に家族でお参りをしています。今年14歳になる小さな犬も一緒に御内仏へお参りするのが当然の様な日課となっており、家族と小さな子分をつれて夜のちょっとほっとする時間となっています。
子供が生まれ、わけがわからない間から一緒に座ってお参りしているといつのまにか手を合わせるようになっていました。私たちの真似をしているだけなのですが、合掌というのは自然にできる事であって、これでいいんじゃないかなと思いながら一緒に手を合わせています。
何もわからない小さな子供がほとけさまの前で自然に手が合う、もったいない事、嬉しいことであります。

いろいろな用事に追われていると人間はつい「今日はやめておこうかな」と思ってしまうのですが、小さな者たちは「どうして行かないの?」と視線を投げてきます。大事な事を教えてくれているような気がします。

2005/11/19


しばらく更新をしていませんでしたが 前回↓からもう1年近く経過しました。お盆も過ぎ少し涼しい風も吹いています。
広島城下特有のお盆のお墓に供える「盆灯籠」が防火のためなどでだんだん禁止になっているお寺が増えました。その変わりに他宗派の塔婆に似たものをお墓にお供えされるようになり、類似の新商品もいろいろ出てまいりました。防火管理は境内地にお墓がたくさんある広島市近郊のお寺では大事な事ですが、近隣に住宅地が密接しているお寺では大事な事です。
灯籠を廃止する変わりにいろいろな物を販売されているようですが、中にはお墓にお供えさせて頂くには甚だ不適切な物もあり、今一度お墓参りの意義について、一般感情に流される事無く、しっかり見つめて行きたいと思います。

広島市に人類史上最初の原子爆弾が投下され、数年後には60年目を迎えます。私の近隣にも実際に被害に遭われた方は減り、原爆逮夜法要をお勤めする意識も次第に変わってきています。「平和のため」という事も大切だと思いますが、「平和のため」という題目で被災者に対して非被災者達が一体何を言ってきたのかしてきたのか、見過ごすことができない事も多くあります。
人類史上最初の被爆地広島、であると同時に人類史上最初の被爆者を中傷したのも被災していない人間です。
兵器が悪いという事ばかり世論をあおり、それを行使した人間に目が向いていない様な気もします。

2004/08/26


あっというまに夏が終わりそうですがまだまだ日差しの強い広島です。
私のお寺の近所にあります真光寺の次男さんである青原さとしさんがプロの映像作家として手がけられた映画「土徳-焼跡地にいかされて」が広島市西区横川にあります「横川シネマ」にて大好評上映中です。
戦前戦中戦後の広島市中区の一角を一人の僧侶の生涯を通して見つめた映画です。ただの反戦でも反核でもありません。この土地に生まれ生きて来た人間が一生をかけて伝えた記録です。
この近所にもこの土地の戦中戦後を知らない年配の方が増えており、焼け跡から必死になって立ち直って来た人々の意志がある意味で失われつつある気もする昨今ですが、誰も言わないからといって、見過ごすことができない事も多いです。

テーマとなっている方は私も良く知っている方です。一生終えられても尚「映像」という形で私たちに言葉と意志を伝えて下さいます。

映画 「土徳 - 焼跡地に生かされて」 10/3(金)まで 横川シネマにて上映中です。
土徳公式サイト http://plaza25.mbn.or.jp/~dotoku/
こちらからどうぞ。

もう1月以上経ちましたが、今年も広島の原爆の日が過ぎました。折り鶴に放火するという、とんでもないようなありそうな事が起きてしまい新聞紙上を騒がせました。せっかく今年から折り鶴を保護する囲いができたのに8月6日にはそれは焼けこげて応急処置をされたままでした。
8月6日の夜、灯籠流しを久しぶりに見に行ったのですが、今年は実行委員会の方が「祭」の腕章を付けてにこやかに灯籠を配っておられました。以前は潮の満ち引きに流され広範囲に灯籠が広がっておりましたが、今はしっかりと?管理され平和イベントの一つになってしまいました。
だから「まつり」なのでしょう。小さな頃祖母が川岸から流していた灯籠を思い出すと尊いものを踏みにじられた様な悲しい思いが致します。

2003/09/16